先日の不忍池辯天堂参拝の後、とある中華料理店に寄った。赤と金で彩られた、よく見かける類の店だ。この手の店で美味かったことは一度もない。なぜ入店したのか、自分でも謎だが、多分、このブログのネタに到達するためだろう。
(写真は借物で、本文とは無関係です)
店の中は閑古鳥が鳴いていた。中国人の若い女性が愛想のかけらもなく応対してくれる。日本のチェーン店で働く外国人の朗らかさを想うと、お国柄ゆえとは思えない。おそらく、本人の資質なのだろう。
「スープです」と無表情に器を置く。その親指が汁に入りそうで、ヒヤヒヤした。あまり諸々が気にならないのだろうか。その若い店員をフォローするかのように、中年の男性店員が目配りをしている。女性店員は、最低限の作業しか行わないようだ。
予想どおり、あまり美味しくない。店員が不愛想で、味が良くなくて、なぜ私はここで食事をしているのだろう…と思いつつ、男性店員に断ってトイレを借りた。
これも想定内というか、薄暗くて陰気なトイレだった。古い校舎や図書館にあるようなパーテーションで囲われた個室が3つ。男子便器も目の前にある。
この写真も借物ですが、イメージはこんな感じ。
扉を閉めて、上を見上げて驚愕した。
パーテーションの縁に、蜘蛛の糸がかかっているのである。
更にトイレットペーパーホルダーに視線を向けた。そこにも蜘蛛の巣がかかっている。
蜘蛛の糸が垂れるのは、相当掃除をしていない証左だ。若しくは便器のみ掃除してそれ以外に目配りをしていないということになる。
トイレを綺麗にすれば開運するとは言い切れないが、少なくとも繁盛している人気店で、トイレに蜘蛛の巣が放置されているのを見たことも聞いたこともない。
従業員のやる気がないからトイレ清掃が雑なのか、トイレが陰鬱だから従業員の覇気がないのかわからないが、確かに店内のどこからも良い気は感じなかった。
蜘蛛自体は悪いものではないが、その巣はトイレに限らず、家のどこにあってもよろしくない。
これを放置するなど、運気以前の話ではあるが。
あまりその場に長く身を置くと、せっかく辯天参拝で上げた運気が落ちそうなので、這う這うの体で退散した。